宿坊

山仲間のえびさんのブログに、時々登場する御岳山の宿坊泊まり。前から気になっていたのですが、一昨年御岳山へ遊びに行ったり、あるいは昨年から今年にかけて何度かの御岳渓谷でのボルダリングで沢井〜御嶽あたりの土地に親しみが増してきたこともあって、今年は「第12回lafuma青梅高水山トレイルラン」への参加を機に、その前日に御岳山に泊まってみることにしました。

……が、その前になぜか沢井駅で下りて、小澤酒造へ。実は今週土曜日に開催予定のあるイベントの仕込みで「花見新酒」を仕入れたのでした。その後、当然のように利き酒処へ。なんだか順番が逆のような気もします。

桜はまだ咲き始めの風情。毎度おなじみ忍者返しの岩には恵比寿の「J&S」常連のかにぱんさんが来ていて、言葉を交わしました。

お昼は「いもうとや」で、またまた利き酒セットから。純米大辛口、花見新酒、純米吟醸蒼天、大吟醸というラインナップ。そして、上品ないもうと弁当には春の味覚が散りばめられています。

いよいよケーブルカーで、山上へ。御岳山遠景の屋根が並んでいるあたりに宿坊がかたまっています。

精悍な狛犬が迎えてくれる武蔵御嶽神社。その奥の常磐堅磐社は、全国の一の宮の神々を祀っているんだそうです。これだけが黒々として、とても綺麗。

で、この日の宿りはネットで見つけた「山楽荘」。実は、ハセツネを走ったことがある人なら、この門構えは見覚えがあるはず。この右手の道が、御岳山から日の出山に向かうコースになっています。しかし「横浜を経て欧米方面」って……。

こちら、味のある玄関をくぐると……。

中には何やら不思議なインテリア(?)がひしめいています。実はこの宿、川合玉堂や吉川英治などの文人墨客が好んで逗留した宿なんだそうで、ゆかりの品々がたくさん残されているというわけ。本当はまとまったかたちで書画を掲げたギャラリーもあるそうですが、今回はそこまで覗くことはできませんでした。

神殿の間。奥に灯がともっているのが神殿で、朝の御祈祷もここで行われます。古民具がずらりと並んでいるのが壮観。ここだけでなく、館内の随所にそうした由緒ありげな和のインテリアが置かれていました。そして、ここでいただいた料理は……。

自家製の山菜を中心とする山菜薬膳料理「山楽膳」です。独特の語り口の宿のご主人によって、最初に猿酒が食前酒としてふるまわれ、さらに下の写真で見られる皿も次々に出てきて、もちろんお味も申し分なく、満足度100%。

お風呂もセンキュウ、ゲンノショウコ、チンピなどを用いた薬草風呂で芯から温まり、この夜は20時頃には床についてぐっすり眠ることができました。食と風呂とで、身体の中から浄化された感じです。本当は、希望すれば翌朝6時半から祈禱に参加することができ、また8時からの朝食は薬膳粥とあってこれらを堪能したかったのですが、レースのために7時半の始発ケーブルカーで下らなければならず、そそくさと宿を後にせざるを得ませんでした。宿の方も残念がってくれましたが、ここはあらためて、時間にゆとりをもって泊まってみたいものです。

それにしても、トレイルラン前日の物見遊山。クセになるかも。