道化

よく晴れた土曜日、原宿・新ビッグトップでシルク・ドゥ・ソレイユの『Corteo』を見ました。

「Corteo」というのはイタリア語で「行列」を意味するのだそうで、コンセプトとしては、ベッドに横たわるひとりのクラウンが天に召されるときに見たさまざまな回想や幻想からなる祝祭のパレード、ということのようです。

そこで繰り広げられるパフォーマンスは、回転する3台のシャンデリアにぶら下がってのアクロバット、ベッドを使ったトランポリン、ホイール、綱渡り、ジャグリング、シーソーを使っての空中回転、梯子乗り、鉄棒など。それらの合間を主人公のクラウンを中心とする寸劇でつないでいく構成ですが、とりわけ感動し、歓声を集めたのは「Vocal Aerial Silk」「Helium Dance」「Paradise」の3演目でした。「Vocal Aerial Silk」は美しい声を聞かせるドレス姿の歌姫が、天上から長細く垂れ下がった白い布に腕や足などを絡めて空中を浮遊しながら歌うというもので、最もはっとさせられたのは布を胴に巻き付けて横たわるような姿勢になり、回転しながら落ちてくる場面。これは『ZED』で冒頭に登場したゼッドが落下する場面と同じ方法ですが、何度見ても息をのみます。「Helium Dance」は、小人の女性がバルーンをたくさんつけて客席の上空を浮遊するもの。微妙な浮力で飛ぶ彼女は、次々に伸ばされる観客の手に後押しされて空中散歩を楽しみます。そして「Paradise」は、空中ブランコと似ているのですが、ブランコの振り子の動きで人が飛ぶのではなく、3カ所の空中ステーションに足を踏ん張る筋骨たくましい男性の腕力によって女性がぶんぶん飛ばされるというのが凄いところ。まさに圧巻。

舞台は『ZED』のような圧倒的な高さはありませんが、それだけにクラウンの昇天を客席も共に見送る温かい雰囲気が会場に漂います。美しい照明、華やかな衣装、賑やかで時に哀愁を帯びた演奏もよくて、『ZED』以上に楽しめました。お勧め。

そしてこの日の夜は、渋谷のDJバーEdgeEndで開催されたDJイベント『Shining Star』にお邪魔しました。

後半のセットを聞きましたが、HatchさんのGuns N’ Roses「Welcome to the Jungle」で火がついた女性陣がフロアで踊りまくり、そのパワーに圧倒されて私はドン引き。robin☆さんがRushの「Limelight」(ライブバージョン)をかけてくれたのが非常にうれしかったけれど、Journeyの「Mother, Father」はあそこでフェードアウトさせるのはないんじゃないの?この号泣もののギターソロがこの曲のポイントなのに。

そしてトリをつとめたMickyさんの選曲は多彩というかごった煮というか、非常にユニークなセットリストでした。まさか彼女がDream Theaterの「6:00」をかけるとは思わず、イントロのドラムソロが流れたときはひとりで狂喜しましたが、この変拍子の曲にはフロアが一気に冷え込むのを感じました。しかし、もちろんMickyさんがリカバリーを用意していないはずはなく、Bon Joviの「Livin’ on a Prayer」で総立ち・大合唱。

やっぱり音楽って、いいですね。