加須

2007/10/14

クライミングワールドカップ2007加須大会の決勝を観戦。前売り券・当日券とも売り切れの人気で、あらかじめチケットをゲットしてあった私は幸いにして会場の加須市民体育館に入場することができましたが、用意されたパイプ椅子は既に満席で、後方の床の上に新聞紙を敷くことになりました。会場には恵比寿の「J&S」でよく見掛ける人たちもたくさん来ていて、たまたま私が座った場所の隣の隣にいた総帥と言葉を交わしましたが、この日準決勝が行われていた10時に彼女が来たときには、もう席は埋まってしまっていたそうです。

時間がだいぶ押して16時頃からスタートした女子は、向かって左の側壁からルーフ内の遠いホールドに思い切り手を伸ばしていく個所が核心部で、大半の選手がここを越えられずにフォール(セッターに問題があった模様)する中、スペインのIrati Anda VillanuevaとMaja Vidmarがここを越えて最後の赤いフェイスまで達し、最終ホールドにまで手を伸ばしたMaja Vidmarがトップとなりました。女子決勝に進出した唯一の日本人、小林由佳はこの核心部を越えられず、さらにラストで登った若き女王Angera Eiterもその前のルーフのトラバースで手順を誤り、その修正に時間と腕力を消費して核心落ち。一方、男子は最初に登った日本人、安間佐千がナイスファイトを見せてくれて盛り上がりましたが、ただ1人核心のピラーを抜け切った「チェコのヤ○ザ」ことTomas Mrazekが、見事なパフォーマンスで優勝を飾りました。

結局、今年8月に青海(中国)で開催されたW-CUP第4戦の優勝者がそのままこの第5戦でも優勝、という結果になりましたが、ファイナルに出場した男女8人ずつのトップクライマー達は、いずれも見ている者を熱くさせるような素晴らしいファイトを示してくれて、こちらが手に汗を握り、チョークバッグが欲しくなるくらいでした。