帰還

2010/10/09

ケイ氏たちと米子沢の遡行を終えて、車で移動中のこと。

メールをチェックしたら、奥穂高岳南稜で財布を拾ったとの連絡が入っていました。ほぼ1年前に岳沢から奥穂高岳南稜を登ったときに、不注意から財布をなくしてしまっていたのですが、メールを下さったN氏によれば「奥穂高岳南稜を登高中、ハイマツ帯にて」拾ったとのこと。同氏が奥穂高岳南稜を登るために下調べをしていて私の記録もご覧いただいており、拾った財布の内容がその記述通りであることからご連絡をいただいたという次第でした。

その後メールのやりとりをして、N氏が送って下さった財布が先ほど届いたところです。外見はこれといって傷んでいませんが、開いてみるとやはり土がついていたりして、耐え忍んできた苦労の日々が窺われます。

キーホルダーのリングの錆には涙を禁じ得ませんが、一番うれしいのは、この方との再会だったりして。

……というのは冗談で、お金やカード(無効化手続済み)が戻ったことよりも、山に置き去りにされたちっぽけな財布が親切なクライマーのご助力で1年ぶりに手元に帰ってきたことに、素直に感動しています。財布くん、よく帰ってきてくれました。そしてNさん、本当にありがとうございました。