陣屋
2014/08/16
真夏のど真ん中の日曜日、実家へ。
玄関近くの木で元気よく鳴いていた蝉、カメラを構えると緊張したのか急に声をひそめて固まっていたのがカワイイ。その後、両親にひとしきり近況報告をしてから、例によって父と囲碁を打ちました。
1局目は4目負け。左辺から中央への進出を許す代わりに左上隅の白の大石を攻めたのですが、殺しきれずセキにしてしまったことが悔やまれます。
2局目は18目勝ちの大勝。一瞬の隙を突いて上辺を渡り、さらに2子を捨石にして中央上部の大模様に割り込めたのがポイントです。
3局目は8目負け。手順前後で右辺を渡らせたのが大失敗……。相も変わらずの1勝2敗で対局を終えて、あとは吞んで食べるだけです。珍しく熱燗に手をつけてますます饒舌になった母が繰り出した話題は「お茶会の経済学」と「鶴巻温泉」でした。
表千家で講師資格を持ち教授講習も修了して実際に教えてもいた母が明らかにするお茶とお金の話はかなりリアルで、とりわけお茶会の開催にはミリオン単位の資金が必要(しかも絶対に元はとれない)という話に父と私は今更ながら目を白黒。
一方の「鶴巻温泉」は、今ではもっぱら俳句を趣味にしている母が句会で訪れた元湯陣屋の話で、ここは将棋の名人戦などの舞台として歴史に名を刻んでいる由緒ある旅館です。
母「大山名人の色紙が飾ってあったのよ」
私「大山倍達ですね!」
たぶん、鶴巻温泉では空手の試合はしないものと思われます(←正解はもちろん「大山康晴」)。
帰り道では、蝉の声の代わりに秋めいた虫の音が鳴り響いていました。