確保

2016/08/27

この週末は久しぶりにトモコさんと組んで滝谷を登る予定でしたが、南海上に居座る台風10号と前線通過の影響で土曜日の天気が悪いためまたしても見送り。どうもこの夏は(も)ついていません。

急遽の呼び掛けによっこさんがつきあってくれて、土曜日に日吉の「ビッグロック」で練習することにしました。アップで5.9、5.10aを登ってから、どっかぶりの5.10c、薄かぶりの5.10dをそれぞれOS / FLした後、手の甲にテーピングをしてクラック練習(いずれもTR)。右側の垂壁の男サイズのクラックは気分良くトップアウトできたのですが、左側の前傾した壁のクラックは縦一文字が手も足も出ず。その左隣の稲妻型のクラックはジャミングがしっかり決まる感覚があったものの、折り返しポイントまでで次の1手が出せませんでした。しかし、これは面白い。次回再挑戦するつもりです。

最後によっこさんとダブルロープを組んで練習してみたのが、ペツルのサイトに掲載されていた「つるべでの登り方」によるビレイ方法。解説を引用すると、次の通りです。

At the base of the climb

  • Establish communication at the station: verbal or hand signals Communication must be clear and concise. When there are multiple climbing parties in the area, use first names to avoid any confusion 【←これは大事なことですね】
  • Prepare the rope and tie in correctly to avoid twists in the rope after a few pitches
  • Do a partner check【←お互いに、パートナーの安全に責任を持ちましょう】
Leader arriving at station
  • Check anchor points. Tie in with a clove hitch on each anchor. Use a quickdraw as a directional anchor for the next pitch【←ここで片方にクイックドローを用いるのがこのシステムのポイントのようです】
  • The leader quickly takes up the slack. Be sure to keep the rope organized, for example looped over your feet from the biggest to the smallest loop. Avoid making loops that are too large or letting the rope hang from the station, as it can get caught in a crack, vegetation...
  • Equalize your anchor. Design it with consideration for the quality of the anchors and the configuration of the route. Install your REVERSO. Belaying the second
Second arriving at station
  • The second ties in and takes draws if necessary. Transfer the REVERSO 4 to the belay point on the harness without removing the knot under the REVERSO 4 【←ここでビレイデバイスをハーネスに移すときにセカンドの確保がアンカー1個に掛かったクイックドロー1本に依存することになるのが気になりますが、このシステム全体がハンガーボルトなどで確実な支点が整備されたルートであることを前提にしているのだと思われます】
  • Clip the directional point (which should be of excellent quality). Remove the knot under the REVERSO 4. The second becomes the leader.

しからば我々も……と手持ちのiPhoneに上のペツルのコンテンツを映し出しながら見よう見まねでマルチピッチの練習をしてみましたが、やはり付け焼き刃では、試行錯誤で時間はかかるし、ロープやスリングもこんがらがるしで、お世辞にもスピーディーな支点構築になりません。

結局、このシステムのメリットを実感できないままに懸垂下降することになってしまいました。上述の通り、支点の状況が良くなければこのやり方は使えそうにないので、日本のアルパインルートでは出番がないかもしれませんが、アイスクライミングで氷瀑の途中でスクリューを使ってビレイポイントを作るシチュエーションならこれもありかも……などと少々悩みつつ、ジムを後にしました。

あとはお決まりの反省会(という名のよっこさんとのサシ飲み)。いろいろな話をしましたが、冬のバリエーションによっこさんが引き続き意欲を持ってくれているのを聞けたのはうれしかったな。そうと決まれば、この冬もあちこちご一緒しましょう!