休友
2020/05/02
いつもの年であればゴールデンウイークは残雪の山などでのクライミングに向かうのですが、今年は新型コロナウイルス対策の一環として山岳活動はすべて自粛が求められています。強制力を伴う「禁止」とする法的根拠がないために「自粛要請」というかたちになっていますが、自分の登山スタイルからして医療機関に負荷をかけることになる可能性(危険性)を完全には排除できない上に、公共交通手段以外の移動手段を持たない以上、この要請に従わないわけにはいきません。かといって、まったく身体を動かさないのでは登攀能力は減退するばかり。この歳で筋肉を一度落としてしまうと、回復させるのには相当の労力が必要になってしまいます。
自宅近くの周回コースをジョグしたりウォークしたりして脚力を維持し、ジャスミンの花の香りやたい焼きのおいしそうな匂いをかいで心肺能力を高める(?)のはもちろんですが、それだけでは上体のトレーニングが足りません。もちろんスポーツジムも閉鎖されているので、ささやかながら自宅内でのトレーニング環境を整備することにしました。
まず、ギアラックとして使っていたぶら下がり健康器からアックスやアイゼンを床に下ろし、ぶら下がり健康器の本来の機能を回復。これで懸垂ができるようになりました。
次にマットと腹筋ローラーを購入(形から入る方なので)。目下、YouTubeであれこれ検索しながら自分に適したサーキットを組み立てようとしているところです。これでいつか「鳩のポーズ」も……。
また、クライミングジムに行くことができない(というか営業していない)ので指力も別途鍛える必要がありますが、幸い以前から音楽用のハンドトレーナーを使っていますので、これは大丈夫。ついでに楽器の練習もきちんと時間をとってすることにしよう。
独り黙々とトレーニングを重ねることに疲れたときはオンライン飲み会……ばかりでは身体によくないので、オンラインアフタヌーンティーなども行います。テーブルの上にMacBookを置くときは台座をセットすることにしているのですが、これまで試した「日本古典文学全集」「日本登山体系」よりも「平成ガメラシリーズBOXセット」の方が具合がよいことに気づきました。
もちろん身体を動かして食べ飲みしてばかりではなく、頭脳の方も使わなければなりません。少々硬派ですが、連休中にこの二冊を読了するつもり。気が向いたら読むというのではなく、一日の中に読書時間帯を設定して生活のリズムを作るのが良さそうです。面白かったら読後感を別途記事にしてみようと思っていますが、麻布文庫の方は字が小さいのがつらいな……。
最後に、登山には行かないにしても買い物やら食事やら散歩やらで多少の外出は発生しますが、手持ちのマスク(一昨年のエベレスト街道トレッキングのときにまとめて買っておいたもの)が尽きかけていたため不安を感じていたところ、厚生労働省からの布マスク2枚が4月27日に届いていました。早速つけてみての感想は「……小さくない」。装着した写真を掲載するのは絵面的にアレですので控えますが、違和感なく使える印象です。ありがたいことです。
これだけの準備を整えはしたものの、果たしてこれで5月6日までの連休を、さらには延長後の自粛期間を乗り切ることができるかどうかは、少々自信がありません。