掃除

2003/11/24

季節はずれの大掃除完了。これで、仮に冬山で遭難して自宅に踏み込まれることになっても恥ずかしい思いをしないですみます(←けっこうマジ)。

ところで、部屋の中もおおむね片付いてふと見ると、書棚の一角を堂々と占めている古いソフトウェアのマニュアル類が目に入りました。それらはどれもClassicMacのソフトのためのものですから、もう使いようがありません。というわけで、可哀想ではありますが処分することにしました。

分厚く装飾のない白表紙は『HyperCardスクリプトランゲージガイド』。カード型データベースでありペイントソフトでもあるHyperCardはMacに標準で添付されていたソフトで、これを使いたいためにMacを買うユーザーもいたぐらいの超スグレモノ。私もHyperScriptの使い方を覚えて、これで登山記録のデータベースを作ったり、仕事でも社内教育用のマニュアルを作ったりしました。実を言えば、私の鑑賞記録集の「単純に時系列で記録を積み重ねながら、そこにいくつかのフラグを設定してテーマ別の集約も行う」という構成は、HyperCardのスタックの発想を用いたもの。

また、Macならではのすぐれたソフトとしてはアウトライン・プロセッサのActa7と、タスクマネージャー兼スケジューラーのIN CONTROL。前者は長文の文章を作るときに思い付いたパーツをどんどん書き込んで後から章・節・項といったアウトラインに沿って構成を自在に入れ替えることができるソフトで、後者は階層化されたタスクをカレンダー画面に展開することができるもの。どちらも、今でも使いたくなる素晴らしいソフトです。そうかと思えば、たぶんActa7と同類として開発されたのでしょうけれどイマイチ使い方がわからないうちに泡沫のように消えていったFairWitnessとか、いい線までいったもののメインストリームになりきれなかったオーサリングソフトのGREENのマニュアルも発見。ユーティリティー系では、シンプルなキー操作で一連の手順を自動実行するCE QuicKeysには主にパソコン通信でずいぶんお世話になりましたたし、「究極のメモリ拡張ソフト」と銘打ったラムチャージャーのマニュアルの表紙にビットマップで描かれた信号マークも懐かしいものがあります。お遊びではMicrosoft Flight Simulatorが秀逸でしたが、私には飛行機の操縦の才能がないらしく、何度セスナを飛ばしても着陸時に地面に激突させたのを思い出しました。そして、Appleが開発した世界初のデジタルカメラQuickTakeのマニュアルもあって、これは本体も(電源関係がダウンしたらしく使えませんが)ちゃんと残っています。骨董品として売れないかな?

これらは氷山の一角で、実際私がMacとそのソフトウェアに注ぎ込んだお金を合計すると……と計算しようとしましたが、怖いことになりそうなので諦めました。だいたい、初めて買ったMacが1991年リリースのPowerBook 170で、当時安売りのための「五つのNO」(説明しない / 展示しない / 交換しない / 解約しない / 無料サービスしない)を標榜していたSTEPで買って50万円もしましたから、以来12年間にわたってMac貧乏の道筋を一直線に辿ってきたことになります。

そういえば昨日ニフティから【入会12周年】ご利用ありがとうございますというメールを受け取ったところで、こちらも思えばはるばる来たものだなと感慨無量。しかし、ニフティは三種の神器と言われた「ComNifty」「魔法のナイフ」「茄子R」という巡回ツールのおかげでダイアルアップでもそれほど接続時間をとらなかったから、コスト面ではかわいいものです。

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