回収

2006/02/26

数日前に思い立って、百合丘の実家へ顔を出すことにしました。

共に70歳を過ぎた両親も近頃は電子メールを使えるので、夜のうちに「今度の日曜日どうかな?」と送ると、翌朝には「どうぞ」みたいな感じでレスポンスが帰ってくるから便利です。数年前に実家で飼っていた犬が亡くなってからは、なるべく2カ月に1度は顔を出すようにしているのですが、以前は日程調整のために相手が起きている時刻に電話せねばならず、そのため平日にはなかなか連絡がとりづらいし、そもそも電話で親と話をするというのが妙に気後れしたりしていました。そうした諸々の煩わしさが電子メールのおかげで解消したのですから、電子機器さまざまです。

実家に向かう前にアウトドアグッズのOD BOXで買い物があったので渋谷マークシティの中を通過していると、神楽坂Saryoが出店していて、最初はついと通り過ぎたのですが、なんとなく気になって引き返した。石野真子様御用達という「黒豆の豆乳プリン」(¥280)にもずいぶん惹かれるものを感じましたが、パウンドケーキと深蒸し煎茶・煎茶レモングラス・カラメル和茶のセット(¥2,300)がいかにもおいしそうだな、とわくわくしながら買い求めました。

実家に着いたところで、本当は自分が味わってみたいという本音はおくびにも出さず、「いつも手ぶらというのも悪いから」と恩着せがましく手みやげを差し出したが、テキもさるもの「それじゃ、今度お茶会をするときにでも出しましょう」ととりあげられてしまい、こちらには小振りな桜餅(長命寺 / 道明寺の2種)・草餅にふつうの煎茶で文字通りお茶を濁されてしまいました。

冴えない展開にしばらく憮然としていましたが、気を取り直して、実家に帰った目的の一つであるレコード漁り。今やレコードプレーヤーもないので若かりし頃に買い集めたLPを聴くことはできないのですが、知人のrobin☆さんがDJ稼業でLPも扱うので、それなら彼の力を借りてLPたちに今一度日の目を見させてやろうと考えたわけです。以前にもChris Squireの『Fish Out of Water』とBill Brufordの『Feels Good To Me』をサルベージしてfruuppさんに進呈したことがありましたが、今回は以下の4枚を回収してきました。

左上:『A Young Person's Guide To King Crimson』
『宮殿』から『Red』までの時期のKing Crimsonのベスト盤。
右上:『Earthbound』
Boz BarrellやIan Wallace、Mel Collinsが在籍していた頃の同じくKing Crimsonのライブ。音質の悪さゆえにRobert FrippがなかなかCD化を許可しなかったそうですが、貴重な演奏が含まれています。
左下:『Works 1/2』
タイトル通り『Works』『Works Vol.2』から選曲されたEmerson, Lake & Palmerのライブ。ブートレッグながら極めてタイトな演奏に驚く。ここで聴ける「Pirates」はおそらく彼らのベストプレイ。
右下:『赤い風船』
浅田美代子衝撃のデビュー作。彼女は高校が東京女学館で、我々(というのは私とrobin☆さんのことですが)の母校と近く、そんなこともあってけっこう好きでした♪

ひと仕事すませてからテレビでラグビー観戦。東芝府中とNECの雨中の闘いは、ずっとパントの応酬でどうなることかと思いましたが、最後の10分余り、怒濤の勢いでモール攻撃を仕掛ける東芝府中と必死の防御で耐えきるNECとの力と力のぶつかり合いになって、実に見応えがありました。あとは例によって囲碁を打って1勝2敗で負け越して、燗酒を酌み交わして飲み過ぎて、へろへろになって帰宅。親孝行も楽ではありません……。