新作

2006/12/18

月曜日、熱を出して一日会社を休んで寝込んでいましたが、ずっとベッドの中にいる程ヒマでもないので(?)、先日robin☆さんに借りたDVD『Metallica Some Kind of Monster』を見ました。

この作品は、ヘヴィメタルバンドMetallicaの、ベーシストの脱退〜新アルバム制作〜ツアーに出るまでの2年余りのドキュメンタリーで、この間に映し出されるのはメンバー間の不和、不和、セラピストの介入、父親としての顔、そしてまた不和。バンドの中核であるJames Hetfieldがレコーディングの途中で1年近くも姿を消したり、娘のバレエ教室でよきパパの顔をしたり、スタジオに復帰しても「仕事は正午から午後4時までにしろ」なんて言っているのですから、相棒のLars Ulrichならずとも「ふざけんな!」と怒りたくなりますが、彼らくらいのモンスターバンドになれば、フロントマンでメインソングライターのJamesにかかるプレッシャーも並大抵ではないだろうとは想像がつきます。それに、今はかわいらしく父親に駆け寄ってくる娘が、大きくなってMetallicaの曲を聴いて「どこまでも追い詰めて、何度でもぶっ殺す!」なんて咆哮している父の声を聴いたらどうなるんだろう?なんて余計な心配までしてしまい、もしかしたらJamesも同じ心配をしたのではないか、と勘繰りたくもなってきます。

そんな中、冴えないおじさんにしか見えないセラピストの存在が不思議で、彼の言っていることはいちいち当たり前で説得力があるようには思えないのですが、毎月4万ドルもらってカウンセリングのみならずレコーディングにも立ち会って、いつの間にかメンバーの一員のような顔。しかし、手持ちの絵をオークションで500万ドルで売ったり、新ベーシストにぽんと即金で100万ドル払うような金銭感覚の人たちを相手にしているセラピストも実は大変で、そんなメンバーに「Zone it.」(無我の境地)なんて標語を与えても無理というものです。結局、セラピストはメンバー間の問題を解決し得たのかどうかわからないまま、新アルバムと新ベーシストへの期待だけをよすがにMetallicaはツアーへと旅立って行く、みたいな終わり方だったように思うのですが、見方が間違ってますでしょうか?

かたや、我らが仲良し三人組=Rushの方はレコーディングも和気あいあいと進んでいるらしく、ドラマーのNeil Peartのサイトによればリズムセクションの録音は済んだ模様。来年の春くらいには新作が発表されるでしょう。リリースが今から待ち遠しい限りです。