塾長の備忘録

塾長の備忘録

私=juqchoの日常の雑感を不定期に綴る、個人的な備忘録。

強調

2007/03/03

先日、戸隠へスノーハイクに行ったときに「何か車の中で聴くCDを持ってきて下さい」と言われていたので、喜んでRushのファーストから最新作まで一揃いを……という無粋なことはもちろんせず、世代的に合うのではないか考えてオムニバスの「エイティーズ・アライヴ〜ブルー / イエロー / レッド」を持っていきました。イントロクイズで出だしの1秒で「Take On Me」(A-ha)を当てられたりしながら、実に久しぶりにこの3枚を聴き通したのですが、改めて自分は80年代のいかにも産業な音づくりが肌に合わないことを痛感しました。

この3枚には全部で55曲ものヒット曲が収められていますが、その中で文句なしにいいと思えるのはHeartの「Alone」とKate Bushの「Wuthering Heights」の2曲だけ。次点でBelinda Carlisleの「Heaven Is a Place on Earth」、The Knackの「My Sharona」と上述の「Take On Me」くらいでしょうか。これら以外の多くの曲に特徴的なのが、リズムの強調とメロディの退行です。特にシモンズに代表されるエレクトロニックハードなドラムの音づくりとかっちりと小節を均等分割するダンサブルなリズム、そしてベースはシンセベースに置き換わり、分厚いシンセブラスのリフが空間を塗り潰します。その極めつけがDead or Aliveなどのユーロビート系ということになるのでしょうか?このへんはもう、生理的にダメ。

こうしてみると、かつてRick Wakemanが「The Revealing Science of God」で聴かせてくれた、涙が出そうになるほど美しい叙情的なメロトロンは、わずか10年足らずではるか過去に押しやられてしまったことがわかります。なにしろ、シンセなんか使ってないぜと胸を張っていたQueenが「Radio Ga Ga」なんて演るご時世になってしまったのですから。さらに、たとえばNenaの「99 Luftballons」を聴いてみれば、ボーカルがドイツ語で歌うロックンロール風のアップテンポなパートと間奏のテクノなタッチとのギャップに驚きますが、これは明らかに前者が本来の曲の姿で、そこにプロデューサーが時代性を加味したものだと想像がつきます。80年代はプロデューサーの時代であって、違うミュージシャンの作品でもプロデューサーが同じならスネアの音もシンセの音も同じだったりします。もっとも「99 Luftballons」も好きな曲ではあるのですが。

だんだん何を言いたいのかわからなくなってきたので、このへんで……。