分別

2009/10/22

先日、古くからの知人からこんなDVDが届きました。維新派の『呼吸機械』です。

関西を拠点とする維新派は、「移民」や「漂流」をキーワードにして独特のシュールな表現方法で舞台を作る劇団。この『呼吸機械』も、集団による削ぎ落とされた単語の連呼と群舞(というよりマスゲーム)、必要最小限のセリフ、シンプルでもありダイナミックでもあるセットと印象的な音楽といった道具立ての中で、寓話的な世界観を呈示しています。特に、客席から奥の琵琶湖に向かって傾斜していく水上舞台の上で、何十人もの演者が水しぶきをあげながらのたうつラストは壮絶。

ところで、なぜこのDVDが送られてきたのかと言えば、それはこのDVDに添えられていた手紙に記されている通り。

少し早めの半世紀祝いです。

実は知人の方が私より早く今年の3月に50歳になっていたので、その旨のお祝いをメールした際に「自分はまだ40代だけど」というニュアンスをこめていたところ数え年ではもう五十と返されてギャフンとしていたのですが、それにしても本日迎えた満年齢での50歳は「半世紀」という言葉の響きの通り、やはり重い。

四十の「不惑」に対し、五十と言えば「知天命」ですが、この言葉が己れの天命を悟るという意味ならいまださっぱりわからないし、天の定めた運命に従うしかないという諦念を示すのならそれはそれでよし。とりあえず、これからの10年間のアクティビティについて考えてみました。

  • 登山については、フリーの難度を上げるよりは1本でも多くのクラシックルートを訪ねていきたい。思うように身体が動くのはあと何シーズンかわかりませんが。
  • 海外旅行は引き続き遺跡系が興味の中心ですが、スイスの山に再び登りに行きたい気持ちも少なからず。
  • 観劇については、これまで通り古典中心。とりわけ能へさらにシフトするかも。本当は自分でも謡を習ってみたいところですが、何しろ時間がありません。

……要するに、これまでの10年間とあまり変わらないということです。それにしても、せっかくの節目なので心機一転、

  1. 雅号を変えてみる(ju9cho→juqcho)
  2. サイト名とURLを変えてみる
  3. メールアドレスも変えてみる

くらいはしてみよう。リンクしていただいている方には、お手数おかけします。