編曲
2010/05/07
このところヘヴィローテーションで聴いて(見て)いるのが、Jad & Den Quintetです。フランスの5人組で、メンバーは次の通り。
Thierry Eliez | : | piano, voix |
Ceilin Poggi | : | voix |
Yan Garac | : | violoncelle |
Dominique Bertram | : | contrebasse |
Xavier Sanchez | : | percussions, cajon |
ピアノのThierry Eliezはジャズだけでなくロックトリオでも活動しているようで、オルガンやシンセサイザーを駆使したEmerson, Lake & Palmerの「Hoedown」を演奏している姿をYouTubeで見ることができます。また、とても魅力的なシンガーのCeilin Poggiは、その真っすぐな黒髪や柔らかい顔立ちが東洋的ですが、Facebookでプロフィールを見ると京都に住んでいたことがありそうなので、もしかして日仏ハーフ?なんて想像したりもしています。
さて、上述のようにThierry Eliezのレパートリーの中にプログレがあるためか、最初彼らの演奏に注目したのは次の2曲のプログレ曲でした。
Emerson, Lake & Palmer「Trilogy」とYes「Owner of a Lonely Heart」。これらは2008年(?)にパリのLa nouvelle Athenesで、ほとんど英語の曲ばかりをカバー演奏したライブの映像ですが、しばらくYouTubeのリンクを辿って彼らの演奏をあれこれ聴くうちに、そのアレンジ力の素晴らしさにすっかり惚れ込んでしまいました。
Tori Amos「Crucify」。インテンポになってからは比較的原曲に忠実ですが、聴いていて涙が出てくるほどメロディも歌詞も切ない曲。そして5:50くらいで現れるとてもデリケートなピアノのグリッサンドにびっくり。さらに、
この曲、すぐにあの曲だとわかりましたか?私は最初まったく気づかず、YouTubeで検索して原曲に行き当たったときにはひっくり返りそうになりました。それが映画『グリース』から、これはもう知らない人のない「You Are the One That I Want」。サンディー役のOliviaのにわか不良少女ぶりがあまりに堂に入っているのがちょっと怖い場面です。
そして極めつけ。Donna Summerの、まったく軽薄極まりない「Love to Love You Baby」が、ゲストのウドゥ奏者を加えた彼らの手にかかると、こう。
エスニックなイントロに続いて情感のこもったボーカルが入ってきて、各ミュージシャンが加速度的に集中力を高めてゆくさまが見てとれ、PAがついていけない程のエモーショナルな演奏になっていきます。特に6分過ぎ頃のピアノとパーカッションのバトルは手に汗握るくらい。
ところで、これらの映像はまとまってDVDになっているのではないかと思われ、なんとか入手できないかと探索を続けているのですが、今のところ手段を見つけられていません。どなたかその辺りの消息をご存知の方がいれば、ぜひお知らせください。