秩父

2010/06/05

武甲山トレイルランの前日、せっかくの機会だからと会場となる秩父に遊びに行ってみました。秩父と言えば、蕎麦、酒、温泉、札所、夜祭……といろいろありますが、今回はもっぱら食べ呑み系のアクティビティ。西武線から秩父鉄道に直通の列車で、まずは武州中川に降り立ち、駅から徒歩2分の「あらかわ亭」を訪れました。あらかじめ予約してあった「そば道場」での蕎麦打ち体験です。

こちらが「あらかわ亭」。左はそば処、右がそば道場。中も、いかにも道場という感じ。壁には「有段者」の名札までかかっていました。

今日の講師は、こちらのお二人です……なわけはなくて、こちらのお母さんが先生。あらかじめ挽いてある粉を篩に。

ていねいに篩にかけてから、この後に水を加えるのですが、湿度などによって水加減が難しいのだとか。その後に水を加えて練りますが、やってみるとなんだかにちゃにちゃして不思議な感覚。

10分程度、こねます。けっこう力が必要。そのうちこんな具合に丸い玉になり、表面がつやつやしてきます。

玉をのし板に置き、まず手でひらべったくしてから棒でのします。ある程度大きくなったら、棒に巻き付けて延ばしていくと……。

あら不思議。こんなふうに四角になってきます。これを幅10cmくらいに畳んで、包丁で切ります。これが、けっこう難題。

なかなか蕎麦らしい細さに切れず、先生からは「男らしい切り方ですね」とほめ(?)られました。この切った蕎麦をたっぷりの湯に投じ、蕎麦が浮き上がってきたら打ち水。再び浮き上がったところをすくいます。

すくった蕎麦を冷水で水を替えながら洗うと、おいしい蕎麦のできあがり。見た目はきしめんに近いものがありますが、自分で打った蕎麦の味は格別でした。ちなみに写真の蕎麦は4人前。これを、今回つきあってくれたラン友マドカと2人で食べたのですが、さすがに苦しいものがありました。なお、お代は全てこみで4,800円。ただし、写真に写っている野菜天麩羅はオプションで追加400円也。

そば道場を辞して、お花畑=西武秩父駅前へ。目の前に、明日登ることになる武甲山がそびえています。

タクシーで10分程の秩父錦「酒づくりの森」へ。こちらは酒造資料館です。秩父錦は寛延2年(1749年)に創業。ただし創業者は近江の出身で、酒蔵経営には近江商人の知恵が随所に活かされているそうです。

昔の帳場の様子。資料館の説明員さんが手にとっている帳簿は、本物。甑こしきをはじめとするかつての酒造りの様子も再現されていました。人形たちが、妙にイケメン。

昔の容器類は見ているだけで楽しくなってきますし、松竹梅の祝枡の絵は東山魁夷、杉山寧、橋本明治の手になるものと貴重です。

説明員さんの懇切丁寧な解説を聞き終えて、隣の観光物産館へ。実はこの地下にワインの醸造所もあるのだとか。お目当てはもちろん、日本酒の試飲です。秩父錦ブランドの本醸造原酒やら吟醸酒やら濁り酒やら、さまざまなバリエーションを楽しむことができました。

最後に、横瀬の駅から徒歩15分ほどの「武甲温泉」へ。広くてきれいな温泉でした。ほてった身体を、露天風呂で涼しい風に吹かせながらのんびりするのが最高……というわけで、明日のレースもがんばろう!