遊山

2011/07/15

豊洲の江東区豊洲文化センターを借りて定期的に行われている落語会「都笑亭とわいらいとてい」も、今回が81回目。2年間の茅場町勤務の間は足が遠のいていましたが、4月から豊洲の本社に戻ったこともあり、久しぶりに覗いてみることにしました。

この日は、「第4回お客様が選ぶ都笑亭学生選手権」となっていて、以下の学生落語家の皆さんが出演しました(出演順)。

  • 有化理亭絶斗(青山学院大学落語研究会)
  • 八百屋薩摩(芋)(埼玉大学落語研究会)
  • 三川川三(青山学院大学落語研究会)
  • 黄金院梶川君(法政大学落語研究会)←前回優勝者

さて、学生落語とただの落語には何か違いがあるのか?それを端的に語ってくれたのは、ディフェンディングチャンピオンらしく余裕の口演を聞かせてくれた黄金院梶川君でした。曰く。

落語
笑おうとしなくても笑えます。
学生落語
笑おうとしないと笑えないし、ときには、笑おうとしても笑えません。

そしてこの「都笑亭学生選手権」は4人最後まで聞き通さないと投票できないシステムなのですが、梶川君はこれを評して「ストレステスト」。なるほど……。

4人それぞれの熱演の後、中入り中に投票が終わって、集計がまとまるまでの間におなじみ河内家るぱんさんが「短めの噺」というお題を与えられて語ったのは、上方落語「遊山船」。天神祭の夜の賑わいの中、橋の上から下に見える屋形船での粋な船遊びを眺める喜六・清八のおかしなやりとりは5年前にも聞いていますが、何度聞いても楽しいものでした。なお、上のように見台を置き、途中にはめものとして音曲を入れるのは、上方落語の特徴です。

るぱんさんの噺が終わった後に発表された優勝者は、ご覧の通り。順当な線ですね。来年卒業とのことですが、ぜひまたこの高座に戻ってきてください。