山靴

2011/08/21

雨で沢登りの予定が雲散霧消した日曜日の午後は、各種山靴を求めて都内を徘徊しました。

まずはトレイルランニングシューズから。これまでモントレイル ハリケーン・リッジXCRを使用してきたのですが、さすがにヘタってきた気配があり、また、もともといまひとつ足型にフィットしない部分を感じていたので、そろそろ買い替えようと思っていたところでした。あらかじめメドをつけておいて渋谷のART SPORTSで手にとったのは、こちらのスポルティバ ラプターです。念のため同じメーカーのクロスライト2.0と履き比べてみましたが、履いた感覚も前者がしっくりきていた上に、スピード指向で軽量(片方290g)である後者と多少の重さ(片方325g)はあっても衝撃吸収性にすぐれた前者とでは、私の場合は前者に軍配があがります。というわけで、まずはラプターをお買い上げ。値札は16,800円(税込・以下同じ)ですが、この日までトレランシューズ1割引のセールになっていて、15,120円で購入できました。

続いて目白のクライミング用品店カラファテに移動して、私の無雪期アルパインでのメインシューズであるスポルティバ バラクーダをリソール(実際にはランド部分の張り替え修理)に出しました。このシューズ、広く評判がいいにもかかわらずメーカーは生産中止にしています。それでも本当に履きやすくて、気に入ってがんがん使っているうちに爪先に穴が開きかけてしまったのですが、店員さんはシューズの穴を見て「うっ、微妙だな〜」と言いながら、例によって女性客を相手にマシンガンセールストークを連射している最中のジャック中根氏をつかまえて修理可能かどうかを確認。どうやら大丈夫とのお墨付きが出たようで、引き取ってもらえることになりました。どうせリソールするならと、ソールはオリジナルのビブラムXSではなくステルスC4、それもアルパイン向けに5mm厚にしてもらうことに。お値段は7,875円(持込基本料:¥5,775 / つま先修理左右:¥1,260 / 送料:¥840)と、ちょっと高くついていますが、これでお気に入りのバラクーダが復活するのなら安いものです。

店内にぶら下がっていた、その他のスポルティバ製シューズ。「私たちは買っていかないの?」と秋波を送られてぐらっときかけましたが、辛うじて我慢しました。本当はミウラを試してみたいとは前々から思っているのですが……。

そして最後は、新宿の某登山用品店。これまでのところ、厳冬期はプラスティックブーツのコフラック バーチカルを、残雪期はシリオ 712-GTXをそれぞれ使ってきたのですが、コフラックの方はそろそろ経年劣化による加水分解が怖くなってきている上に、シリオ 712-GTXもはっきりとソールがはがれてきています。さらに、この冬はかつて習っていたアイスクライミングに戻ってみたい気もしているので、雪山用の登山靴を探すことにしたのでした。コンセプトは、「軽量」「それなりの保温性」「ミックスクライミング用」です。

どうせならこの分野もスポルティバで固めるか?と思いはしたものの、事前のリサーチで候補にあげておいたスポルティバ ネパールEVO GTXはちょっと重さ(1,025g)が気になる感じ。コフラック バーチカル(1,320g)に比べればずいぶん軽いのですが、いっそシリオ 712-GTX(960g)よりも軽くならないものだろうか?

……などと無茶を考えながらふと目を上げると、一段上で声がかかるのを待っていたのがこの人。ローバー バーチカル GTXです。片足約920gと軽く、保温性能もそれなり(らしい)。「アイスクライミング、ミックスクライミング、長期縦走に最適」とよくわからない解説がつけられていましたが、その場でメーカーのサイトに当たってみたところではFirst-rate high alpine boots. Suited to demanding climbs on rock and ice.ということになっています。実際に履いてみると7 1/2サイズで足にぴったりフィットし、爪先で立ちこんでもかかとが浮きません。これは非常にいいかも!

ただ、さすがに高価な買い物になるので、この日即決はせずに評判などを調べてから、購入の是非を決めることにしました。スポルティバ ネパールEVO GTXも、選択肢からまだはずしてはいませんし。ともあれ、いろいろ教えて下さった店員さん、ありがとうございました。実際に買うときは、円高の折りも折り、個人輸入してしまうかもしれないんですが……。