鐙練

2011/10/01

この週末は焚き火&沢登りの予定だったのですが、天気予報が二転三転して決行できず。結局、常吉さんと「ストーン・マジック」でのアブミトレーニングになりました。まあ、先週末の穂高山行の疲労が抜けきっていなかったので、自分としてもちょうどよい骨休めではあります。

土曜日、朝10時。広いジム内には人影もなく……と思いきや、どこから湧いて出たのか、アメリカ人のちびっ子たちと引率の大人とおぼしき団体。

まずはアブミの醍醐味、ハング越えから。常吉さんのおニューのマイアブミの鮮やかな色が目に眩しいですが、最上段巻き込みの態勢がうまくできていませんね。いい線まで行ったのですが、最初のトライは不首尾。もっとも、実際の人工ルートではこれくらいの斜面の方がむしろ多かったりします。常吉さんも、まったく問題なくアブミを操作していました。そこで再びハング壁に戻ろうとしたら、そちらには上述のアメリカ人のガキ共、もとい、子供たちが群れ集っていて、こちらが「次はぼくらにも登らせてね」オーラを思い切り発しているのに、なかなか壁を空けてくれません。最初は鷹揚に構えていた私も、徐々にイライラ。日本で暮らすには譲り合いの精神が必要なんだよ!てめーら、「もののあはれ」とか「わびさび」とか知らねーな?戦争に勝ったからって、いばるんじゃねえ!……とは言いませんでしたが、ビレイしていた大人に「我々は、この少年が登り終わった後にこの壁を使用することを希望する」と最後通牒を突きつけて、ようやくハング壁を利用できるようになりました。

常吉さん、2度目のトライ。今度はうまく行きました。このルートは、ハング越えのところ(スタートから数えて3ピン目)を最上段巻き込みで越え、その上(4ピン目)は二段目の巻き込みで身体張力を活かして届かせるのが吉。この4ピン目も微妙に遠くて、常吉さんも一度はうまくいったのですが、少し身体がよれてくるとタッチすらできなくなってしまいます。後で確認したら、常吉さんと私とでは身長が10cm違うそう(見た目にはそんなに違うとは思えなかったのですが)で、確かにそれでは私と同じ手順ではムリがあるかも。でもそういうときのために、世の中にはチョンボ棒というものがあるのです。

アブミの練習では欠かせない、セルフレスキューは難なくこなしておられました。さすがです。私も、いい練習になりました。ありがとうございました。次は外岩ゲレンデでやってみましょう。ところで今回のアブミトレーニングは常吉さんの希望に基づくものだったのですが、そもそもどこを狙っているんですか?