夏色

2012/03/15

3月15日=1日遅れのホワイトデーは、ヴァレンタインデーに功徳を積んだ職場の女性3人を六本木のSTB139へ御招待。

スタートはギネスから。私が1.5パイントを飲み干したところで、ワイン好きのトモコ姉さんのリクエストで白ワインが1本運ばれ、気がつけばそれが赤ワインに化けており……と毎度の暴走コースに入っていきかけましたが、この日のメインは実はこちらです。

ピアニスト小原孝さんの『小原孝のピアノ詩集コンサート 〜SWEET MEMORIES〜』。松本隆が作詞した歌謡曲を集めた作品『SWEET MEMORIES』に採り上げられた曲を中心としたプログラムで、「木綿のハンカチーフ」「ルビーの指環」「赤いスイートピー」などの懐かしい曲を、ときにエネルギッシュに、ときにリリカルにと千変万化の表現で弾き(曲によっては歌い)聞かせてくれました。中でもチューリップの「夏色のおもいで」は、個人的にツボ。君をさらってゆく〜風に〜なりたいな〜という歌詞を覚えている人も多いと思うのですが、小原孝さんの解説ではこの曲は、「心の旅」の大ヒットによるプレッシャーから歌詞を書けなくなった財津和夫が松本孝に作詞を委嘱したものの、ヒットにはつながらなかった不遇の曲、ということだそうです。でも、私が覚えているくらいだからそこそこ露出はあったのだと思うんですけどね。

中盤に出演したゲストボーカルは、歌のおねえさんとしても有名な、はいだしょうこさん。「瑠璃色の地球」「ドリーム」などを歌って、その透き通る声にはしみじみと引き込まれましたが、曲間のMCになると途端にアニメ声、しかも相当重度の天然ボケ。容姿も歩き方もお人形さんみたいで、先ほどまで朗々と響き渡っていたクリスタルヴォイスとのもの凄いギャップに、会場は爆笑の連続でした。

楽しかったコンサートは、休憩をはさんで全部で2時間ほど。アンコールでは、1曲目のエンディングにお遊びでショパンの「スケルツォ第2番」を入れて遊んだ後、ラストはラヴェルの「ボレロ」で情熱的に締めくくりました。ブラボー!もちろん御招待した3人も喜んでくれたようであります。めでたしめでたし。