恵方

2015/02/07

土曜日。年末年始のチベット旅行の帰朝報告のために、遅まきながら実家へ顔を出してきました。

ポタラ宮で買ってきた図録をもとにひとしきり旅の模様を報告した後は、いつもの儀式へ。

左=大負け、右=勝ち。左の局もいい線いっていたんですが、最後に左下隅のダメが詰まったところで白からの手筋を見逃していたためにキリを入れられ、コウで凌いだものの大きな代償をとられたのが致命傷でした。油断大敵、よく見るよろし。

先月中旬に岩根山荘に行ったときにナナーズで買ってきた遠藤酒造場の「渓流朝しぼり出品貯蔵酒」を持参したのですが、これは濃厚でいて飲みやすく、そのままでもぐいぐいいけるし、どんな料理にもあいそう。新聞紙に巻かれた変わった風体に惹かれて買い求めたのですが、思わぬ収穫でした。

ところで、この日のメインディッシュは恵方巻きでした。今年の恵方は西南西、そこでiPhoneのコンパスを使って恵方を確認してから、おもむろにがぶり。

以前紹介したように、私の両親は愛媛県の出身なのですが、そこではこうした恵方巻きの習慣はなかったそうです。その代わり、何か親戚が集まる機会があると言うとこの「巻き寿司」とちらし寿司、それに冷や素麺(鯛の塩焼きの身をほぐしてツユに入れて)を季節に関係なく作って振舞ったそう。そうしたはるか昔の郷里の食習慣について話すときは両親とも実に生き生きした表情になるのがなんとも不思議ですが、聞いているこちらもついうれしくなってくるのですから「食」の力とは偉大なものです。