二千

ドキュメント:Y2K

1999/12/31

16:45 出社。17:00頃から技術本部の社員が数名待機に入ります。
21:00 最初の問合せ電話。顧客AからCyberGuardのライセンス・キーの入力方法の質問でY2Kとは関係なし。
22:00 Webでトンガが無事新年を迎えたことを知ります。しかし、トンガにはどれだけコンピュータが設置されているのかわからないので不安は消えず。その後、ニュージーランドの情報も入ってきてどうやら安心しはじめます(トンガ王国の皆さん、ごめんなさい)。
23:00 トレンドマイクロ社のサイトにアクセスしてPCにウィルスバスターのオンラインスキャン。特に問題なし。
23:55 代表電話が鳴りドッキリしましたが、とってみると社員I。「ダイジョーブですか?」。人騒がせな電話をかけてくるなよ!この頃、携帯電話には「しばらくお待ち下さい」の表示があらわれ使用不能になりました。

2000/01/01

00:00 「3、2、1」のカウントダウンの後、日付が変わった瞬間、社内に「おめでとー!」の声があがります。ネットワークも正常だし、問合せの電話もなし。無事に新年を迎えることができたようです。侵入検知システムNetRangerのモニタの上には「アタックカモーン、来るならこい!」の標語が掲げられていましたが、00:00を過ぎても不正侵入を示すアラートは表示されず、担当技術氏は「(ハッカーの連中も) 口ほどにもない奴らだ」と気勢をあげています。
03:30 すっかり安心ムードが漂い、交代で就寝していた深夜、顧客Bから認証サーバ製品の問合せ。有償サポートとなることを告げると、それなら後日でいいとのこと。やはりこんな時刻にもネットワーク管理者に休息はないのだと実感します。
05:00 顧客Cから電話。リモートアクセスサーバのトラブルの模様。有償サポートとなることを告げると検討するとのこと。
05:20 顧客Dから、別の機種のリモートアクセスサーバとワンタイム・パスワードの組み合わせで認証がうまくいかないとの連絡。これはそれぞれのバージョンによってY2K問題の可能性があり、有償対応確認のためのFAXを送って返事を待つ間にインターネットで技術情報を仕入れ準備しますが、その後クライアントからの連絡なし。解決したのか、それとも対応を日延べしたのでしょうか?
06:55 初日の出。赤く丸い太陽がビルの谷間からしずしずと昇る様子を8階の非常階段の踊り場から見ました。
07:30 05:00に電話してきた顧客Cから、有償でもいいので代替機を用意してほしいとの連絡。機器構成を確認して対応することになりましたが、結局Y2Kとは関係のない内容です。ただし、先方は料金について営業的にネゴしたい模様。
10:10 社長も出社して、徹夜組に元日出社組を加えた20名ほどを集めて会議室で元旦の振舞い酒。

結局この後新規の連絡は入らず、顧客Cには15:00頃に代替機を提供して作業終了。どうやらつつがなく新年を迎えることができたようです。しかし、この後も2・3日の両日、待機態勢は継続することになっています。特に、Y2Kに備えて落としていたコンピュータの再起動時のトラブルがもっとも懸念されるところで、本当に安心できるようになるのは各企業のシステムが平常稼動を始める4日頃でしょう。

慌ただしい年の始めでしたが、今年が全ての人にとってよい年になるようにと、心から祈ります。