五弦

2000/10/14

前々から5弦ベースを手にしてみたいと思っていたのですが、たまたま渋谷であれこれ買い物することになり、それなら楽器店のKEYで探してみようとベース売場へ。雑誌の広告で目星をつけておいたIbanezの黒い5弦を指さして店員さんに「これを試奏したいんですけど」。

手にとってまず感じたのは、想像していたのとは違ってボディが軽いこと。そのくせヘッドヘヴィにはならずバランスも悪くありません。弦間が比較的狭く、ネックが薄くできていますが、これは、主にツーフィンガーで、ネックの裏に親指を立てる自分には好都合です。そうはいっても、右手の親指の置きどころにはやはりとまどいました。一応ピックアップの上に親指をつけて1弦から5弦まで届くには届くのですが、どうしても1弦は遠いので、スムーズに粒の揃った音を出すまでには慣れが必要。右手親指をどんどん移動させるベーシストならこうした悩みはないのでしょうが、自分は親指を固定しないと弾けないので、しばらくはストラップの長さを試行錯誤しながら自分の身体のどの位置にベースをもってくるのがベストポジションか探ることになるでしょう。

肝心の音の方は、お手軽価格のベースなのでまぁそれなり。さすがに5弦の低音は音の輪郭がぼやけますが、これはアンプとベースのどちらの責任かわかりません。それと、5弦のチューニングは弦長の設定をうまくしないと高音部でフレットが正確な音程を出してくれません。もっとも5弦の上の方を使うことはまずないので気にしなければそれまでかもしれません。ちょいとノイジー(Stratocasterなどシングルコイル系のギターで弦をミュートしていないときのアレ)なのは、このベースの個体としての問題なのかこの機種の宿命なのか、しばらく試してみて気になるようなら店かメーカーに問い合わせてみるつもり。

というわけで、このベースを買ってしまいました。またもや散財……。