信奉

2005/05/05

最新Mac OS X “Tiger”(v10.4)にアップデート。アップデート自体は簡単で、”Panther”(v10.3)に上書きするだけで既存のほとんどの環境をそのまま引き継ぐことができました。

今回のメジャーバージョンアップでは、いくつかの特徴的な機能が追加されています。たとえば、強力なファイル検索機能「Spotlight」。検索したい文字列が含まれているファイルを瞬時に検索してくれる機能で、ファイル名ではなくファイルの中身まで読んで表示してくれるという点が売り物。もちろんそのためにはあらかじめ既存のファイルの内容を全てサーチしておく必要があるわけで、一番最初に「Spotlight」を起動(メニューバー右端の青い虫眼鏡マークをクリック)したところ「検索時間6時間」と表示されたときは一瞬めまいを覚えましたが、一晩勝手に呻吟させた後に検索してみると、本当に「瞬時」に表示され、検索文字列を加筆するごとにどんどん対象ファイルが絞り込まれていく様子にある種の感動を覚えました。

また、「Dashboard」は単機能の小さなアプリケーションを一時的に呼び出す機能で、「F12」を押すと画面がふわっと薄暗くなり、世界時計やカレンダー、天気予報などが飛び込んできます。

天気予報は、最初いくら都市名フィールドに「Tokyo」と入れても天気が表示されず、「なんだよ、米国の都市にしか対応していないのか?」と思いましたが、「Tokyo」と入れてからEnterしてやればよいことを発見しました。


ほかにも、起動速度が劇的に向上していたり、純正メーラーの「Mail」の操作系がなにげに洗練されていたり、ブラウザ「Safari」がRSS対応していたり、あちこちに改善ポイントが見られます。では、これが報道されたようにApple Storeの前に何時間も前から行列を作って購入するほどインパクトのあるアップグレードかというと、ごく普通のユーザーレベルの視点からははっきり言って疑問。「Spotlight」などは特にMacを執筆に活用している人にはうれしい機能でしょうし、「Dashboard」もこれから日本の環境に即したウィジェット(Dashboardで使用される小アプリケーション)がどんどんリリースされていけば、そのありがたみを実感できる日が来るに違いありません。でも、だからと言って今ただちにアップグレードしなければ乗り遅れる!とあせるほどの革新性は感じられませんでした。

え?じゃぁなぜお前はアップグレードしたのかって?それはもちろん、Macファンが信奉している、以下の二つのルールに従っているからに決まっているではありませんか。

Rule #1 : Apple is always right.

Rule #2 : If Apple is wrong, see Rule #1.