銀座

2005/08/26

銀座のPROGBARに行ってきました。その名の通り、ここはプログレ専門のバーです。

ここに至るには長い物語があるのですが、かいつまんで言うと、知り合いのfruuppさんが参加するDJイベントを下北沢のバーへ聞きに行って、そこで隣り合わせたrobin☆さんとあれこれ盛り上がったところ、そのrobin☆さんが後日このホームページを見て私が高校の1年先輩にあたり、しかもrobin☆さんの親友が私が属していたチェス部のメンバーだったカネコ氏であることが判明したことから、カネコ氏から誘いの連絡が入ったというものです。まったくどこにどんな偶然が転がっているか、わかりません。

で、カネコ氏及びrobin☆さんとコリドー街近くのスペイン・バルで待ち合わせ。カネコ氏とは20数年ぶりで、シルエットはジャバ・ザ・ハットのように変貌していましたが、柔和な目元は昔のままでした。ひとしきり旧交を温めあってから、PROGBARへ移動。ビルの1階にはでかでかと立派な看板があり、狭い階段を四階へ上がると紙に手書きの案内が貼られた扉。暗〜い室内はカウンターだけで6人入れば満杯の狭いスペースで、入口近くにEmerson, Lake & Palmerの写真、壁にレコードのジャケット、カウンターの奥にモジュラー型モーグシンセサイザーのフィギュアとマーシャルのマイクロアンプ。カウンターの中ではお酒の瓶とCDに囲まれた細身・長髪の若々しいマスター(微妙に関西弁)が客のリクエストに応じてCDをかけてくれて、Emerson, Lake & Palmerが聴きたいと言えばブートで実に気合の入った「展覧会の絵」をかけてくれたり、Emerson, Lake & Powellの「Tarkus」が出てきたり、「『移民の歌』をかけてください」という他のお客の無理難題にも辛うじて応えたり。我々3人もU.K.の「Nevermore」でのAllan HoldsworthやEddie Jobsonの高速ソロを聴きながら感涙にむせんだりしていましたが、

私「King Crimsonの『Formentera Lady』かけてください」
店「King Crimsonはないんですよね」
私「え? ……じゃ、Genesisの『Watcher of the Skies』を」
店「すみません。Genesisもなくて」
私「……」

といったやりとりもありました。まぁ、店が狭いから仕方ないかな。さすがにYesの『To Be Over』はあってほっとしました。しかし、プログレバーなのにKing CrimsonもGenesisもなくて他の客が怒りださないのか?と心配にもなりましたが、ここでrobin☆さんのiPodが大活躍。ケーブルをつながせてもらって、上記の2曲はもとより、It Bitesは出てくるわ、IQは出てくるわ、Rushは出てくるわ、上原ひろみも出てくるわ。完全にお店をジャックしてしまった感じ。そのまま、北海道からこのバーを目当てにやってきたという謎のパン屋さんの男性と1時過ぎまで楽しく盛り上がったのでした。