縁起

2006/02/05

今日も仕事だカレーがうまい(←自暴自棄)、というわけで渋谷道玄坂から横丁に入ったところにある妖しいカレー屋「ムルギー」にお昼に行ってみました。若い店員さんに「どこでもあいている席へどうぞ」と言われて適当に場所を決め、定番の「玉子入りムルギーカリー」を注文してから見渡してみましたが、20数年前と同様にやや暗めの店内は、席ごとにパーテーションで区切られていてますます妖しい雰囲気。しかし、よく見るとお客さんはけっこう多くて、意外にも繁盛している様子です。そのうち運ばれてきたカレーの姿はこちら。

このすっくと屹立したライスのお姿は、もしや聖山カイラスを模したものでしょうか?カレーの海に浮かぶ卵の白も厳かに輝き、神々しいほど。しかし、皿の向きを変えてライスを正面から見ると、これは……北岳バットレス?

肝心のお味の方は、カレーのスパイシーさがいい感じで、その辛さを卵の柔らかい甘みが見事に中和して食べやすくしてくれています。ライスの山の裏手には甘いジャムのようなものが控えめに置いてあり、時折これを舌に乗せるとほっと心が休まります。ライスが多いためペース配分を誤ると最後は「白いご飯」ばかり食べることになりますが、これで1,000円なら文句はありません。

食後に恵比寿の「J&S」に移動して、前回クリアできなかった5級課題に挑みました。前回調子がよかった縁起を担いで、コンビニでブラックチョコとアミノバリューを購入してから課題に臨みましたが、やはり世の中そんなに甘くはなく、前回はあと1手まで迫ったのに今回はその1手手前のデス・スターのような形のホールドがうまくとらえられません。2時間ほど断続的にトライを繰り返したものの突破できず、なかば諦めてクールダウンの易しい課題や長手数の課題をひと通りこなした後、それでも諦めきれずにこのホールドのところからとりついてみたところ、なぜか今度は次のホールドに手を伸ばせて、そのまま身体を引き上げて終了点をつかむことができました。ということはムーブは解決したのですから、あとはつなぐだけです。がぜんやる気が復活してさらに何度かトライしたところ、ついに全部のムーブがつながって完登できました。やっぱり縁起は担いでみるものです。

今日の目標を達成できて気分よくジムを後にし、出社してこの日やるべき仕事をひと通り片付けてさほど遅くならないうちに帰宅しました。


なおこの日、Totoの新譜『Falling in Between』と、ついでに1984年の『Isolation』を購入して聴いてみました。前作『Mindfields』(その後にカバー集も出してはいますが)が期待はずれだったのに対して、新譜の方は我々がTotoに期待する音楽性が見事に復活していてよい出来です。Steve LukatherのギターとSimon Phillipsのドラムが強烈ですが、メンバーがスタジオで作った曲に元メンバーのSteve Porcaroがシンセを重ねたり加工したりして仕上げたらしく、そのせいかきびきびとしたプログレテイストが好感度大。キーボード兼ボーカルで新メンバーが入っていますが、どうやらDavid Paichはもうツアーには出たがらないようで、その代わりという意味合いもある模様です。

一方の『Isolation』は、大ヒットしてグラミー賞もとった『IV』の後に発表されて賛否両論だったアルバムで、ボーカルとベースが変わり再度ロック色を強めた作品。当時もそうでしたが、今聴いても決して悪い作品ではないと思いますし、それどころか「Lion」や「Isolation」はDJイベントで皆に紹介してほしいくらい、実にいい曲だと思いました。