入魂

2006/03/10

打合せがお昼休みに食い込んだため、昼食をとる場所を会社のすぐ近くで物色し、深く考えもせずに目の前にあった喫茶店に飛び込みました。この喫茶店(?)、今まで何度もその前を通っていながら一度も立ち入ったことがなかったのですが、薄暗くて意外に広い店内にはソファー席がいくつかとカウンターがあって、マスターご夫妻らしい2人以外には誰もいません。とりあえずソファーの一つに落ち着いてチーズトーストとコーヒーを注文してから改めて見回すと、壁には一面にレコードのジャケット、しかも全部ソウル、しかも多くがサイン入り。店内2カ所の棚にもぎっしりレコードが詰め込まれていますし、マスターの背中には何やらただ者ではない雰囲気が漂っています。

といっても流れているBGMはヴァイブが忍びやかに響くジャズなので「?」と思いながら、他にお客がいないことをいいことにマスターに「ここ、ソウルが専門なんですか?」と聞いてみると、「夜はね。昼間っからソウルをかけるとうるさいんで、昼はジャズです」なんておっしゃる。トーストが出てくるまでの間にさらにあれこれ聞いてみると、昼はコーヒー中心でジャズ、夜はチャージ払ってお酒とソウルが楽しめ、しかもリクエストすればレコード片面くらいは応じるし、CDジュークボックス(ブラックミュージック7,000曲入り!)で自分で選曲することもできるのだとか。もらった紹介記事によれば、ここ「JUKE BOX」のオーナー安井信一郎氏は、「ソウルを扱うレコード店では昔からよく知られたベテラン・コレクター」とのこと。

正直に言うと私自身はソウルミュージックは得意分野ではないのですが、コーヒーもおいしかったしお店の静かな雰囲気もよかったし、何よりレコードのジャケットに囲まれるのはそれがどんなジャンルのものであっても楽しいもの。これから、昼間だけでもときどき顔を出すようにしてみようと思います。