正座

2008/09/21

今日は、祖父の十三回忌で実家の近くのお寺へ行ってきました。法事というと避けて通れないのが「正座」。遥か昔、小学生の頃は町の道場で剣道と居合道を習っていたので板の間の正座もへっちゃらだったのに、今は膝を傷めていることもあり正座は大の苦手です。そんなわけで少々暗い気持ちでお寺に入ったのですが、そこに用意されていたのは、意外にも椅子。

こんなところにも日本人の正座離れの影響が!と自分のことは棚に上げて驚いてみましたが、実際に座ってみると確かに楽ちんではあるものの、ぺたりと座られる和尚様をやや上から見下ろす感じになってしまって、少々居心地がよくありません。やはり我慢して正座するのが法事らしくてよかったかも?この和尚様、いつもお経をあげていただいた後のお話が長くて正座ではちょっとつらかったのですが、今日は子供たち(私の甥と姪)を意識して短く切り上げて下さったことでもありますし。

そのお話の内容は、法事というのは、自分に命を与えてくれた先祖に御礼を言うための機会、というもの。今回の法事は子供たちにとっては父系のひいおじいさんの十三回忌なのですが、そのひいおじいさんがいなければおじいさんはいなかったし、おじいさんがいなければおとうさんもいなかったのだから、君たちも生まれていない。人生にはつらいことももちろんあって……以下「生老病死」の解説が延々と続きかけますが、途中で和尚様はハッと気付いて話を切り上げ、とにかく人生は楽しいことの方が多いのだから、命を与えてくれたご先祖様に感謝しましょう、と強引に話をまとめました。和尚様、ナイスです。

ありがたいお話をいただいた後、お墓に線香をあげに行くと、道にはたくさんのどんぐり。里山は、もうすっかり秋の気配です。