用意

2009/05/22

以前、「○○する用意がある」という言い回しは嫌だという趣旨のことを書いたのですが、どうやらこれは「I'm prepared to ...」の直訳らしく、本来は「覚悟ができた、……する意志がある」と訳すべきであるようです。このことを、いつもRSSでチェックしているブログ「GetUpEnglish」の5月20日の記事で知ったのですが、たとえばこんな感じ。

"I'm prepared to do anything you order me to, Suzanne."
"Okay. You can start with massaging my shoulders, Kamiji."

「スザンヌ、君の言うことは、なんでもするよ」
「わかった。上地、じゃあ、まずは肩をもんでよ」

決して

「スザンヌ、君の言うことは、なんでもする用意がある」

ではないわけです。

「○○する用意がある」というとそもそも日本語としてこなれていない上に、なんだか上から目線というか、「してやってもいいぜ」というニュアンスを感じてしまったのですが、本当はもっとはっきりと前向きな意思を示す言葉だったわけですね。だとすると、日本人が自らの発言として日本語で「○○する用意がある」と言うのは、なんだかおかしなことになりそうです。

ちなみにこれらは、先日発注して本日届いた山道具=ボルトキットとメトリウスTCU。知らない人は知らないし、知っている人には何をいまさらなギアではありますが、これらを用いて、よりシビアなアルパインルートに挑む用意がある……というのは正しい用法なのかどうか。