内省
2022/01/27
瞬間最低体重が夢の65kg台に突入。70kg台に乗っていた昨夏の運動不足の時期から比べれば4kg以上の軽量化が実現したことになります。もっとも、そのおかげで従来同様のサイズで新調した冬用ハーネスのサイズが合わず使用2回でメルカリ送りの憂き目を見ることになったのですからいいことばかりではありませんでしたが、それはさておき、この体重減はダイエットのおかげかと言えばさにあらず。外食中心のライフスタイルは変わらないし、気が向いたときにコンビニで買い求めるどら焼きも我慢してはおらず、要するにことさら摂食をしているわけではありません。
タネを明かせば不思議でもなんでもなく、体重減の秘訣はコンスタントなスポーツジム通いなのですが、そこでのトレーニング中のBGMとして近頃ヘヴィローテーションしているのがTaylor Swiftの『evermore』(2020年)です。しかし、なぜにTaylor Swift?という問いに答えるためには少々こみいった説明が必要です。
最初のきっかけを作ったのは、はっきりとは覚えていませんがたぶん5年ほど前に見つけたこの動画。カナダのポップグループ(ということになるのかな?)Walk off the Earthのメンバー5人が1本のギターを使ってオーストラリアのシンガーGotyeの「Somebody That I Used to Know」をカバーしたもので、奇想天外なそのアイデアと見事な歌唱力に惹きつけられました。
Gotyeのオリジナルはこちら。別れた恋人に対して未練たっぷりの男の女々しさ(←この言葉自体、死語かも知れません)を前面に出した曲です。しかし恥ずかしながら共感できなくもないような……。
ともあれWalk off the Earthというバンド、なかなかイケてるではないかとそのチャンネルで別の曲を見てみたら、今度はこれが面白い。
Walk off the Earthのメンバー(髭男がいませんが)にゲストのビートボクサーが加わったアカペラで、歌われるのはTaylor Swiftの「I Knew You Were Trouble」です。
彼女自身のライブ映像がこちらで、私にとってはこれがTaylor Swiftとの初めての出会いだったのですが、魅力的なシンガーだなと感じ入りつつなるほど彼女の音楽性はこのようにビートを効かせて強く歌い上げる感じなのかと思ったりもしたのでした(後から思えばそれは早計だったのですが)。
……時は流れて……。
昨年末、徒然なるままにYouTubeサーフィンをしていたときに見つけたのがこの動画。
5/4拍子を使った曲?それはもちろんEmerson, Lake & Palmerの「Tarkus」でしょう!
……と思いながら見ていったところ、豈図らんや動画の中盤でとりあげられていたのはTaylor Swiftの『evermore』に収録されている「tolerate it」でした。
えっ、これがTaylor Swift?内省的な歌詞と静かにしみ入る歌唱は「I Knew You Were Trouble」で構築された自分の中のTaylor Swift像を根底から覆すものでした。いわば彼女との第二の出会いということになるわけです。
こちらは同アルバムの1曲目「willow」。その歌詞の内容は、通い合わない心を歌う「tolerate it」の救いのなさに比べれば希望を感じさせるものですが、オーガニックな曲調はアルバム『evermore』やその前作で姉妹作でもある『folklore』(2020年)に通底するものです。スポーツジムでのトレーニングにはアップテンポな曲の方が合うのではないかと思われがちですが、斜度を付けて負荷を高めたランニングマシンでじっくりと長時間歩き続けるトレーニングにはこちらの方がマッチするというのが私なりの発見。また、カントリーシンガーとして発表した彼女の初期の作品を掘り下げてみるのも面白いかも。
……というわけで、今日もこれからスポーツジムに行ってきます。Taylor Swiftと共に。