貼札

2024/12/08

今日は吉祥寺の「Daydream Kichijoji」で、旧友・加藤氏のバンドであるアンチテーゼが出演するライブを観てきました。

おなじみアンチテーゼは、壁に貼られたセットリストによれば「昭和57年創業」ということですからバンド歴は42年という息の長さ。ただし目下ドラマーの辻氏が介護のために離脱中ということでツーピース構成になっており、出演した二人とも足に打楽器をセットしてリズムをとる仕掛けです。

まずはアンチテーゼから演奏を始めましたが、加藤氏お得意の自虐トークは控えめで非常に落ち着いたステージ運びと堅実な演奏が光り、これまで観てきたアンチテーゼのライブの中でも最上位の出来だったように感じました。ただ、このバンドの曲はよく練られた歌詞に感情移入のポイントがあるので、歌詞カードを配るかスマホでアクセスできるようにしておけばいいのにとも思います。

続いて演奏したのはザ☆ケチャップス。女性二人のリズムセクションと男性ギターのスリーピースバンドで、メインボーカルはベーシストですがギターも歌います。この日は彼らのYouTubeチャンネルでも聞くことができる楽曲の数々が演奏されたようですが、ぐいぐい出てくるドラムに歪み系のギターとストレートなベース、そしてカリスマ性のある女性ボーカルが組み合わさり、一部で外部音源も活用しながら勢いのあるポップロックを明るく聞かせてくれました。ギターがわりとぐしゃっとした感じなので、ベースの音程感を強調したミックスだったらもっとうれしかったかな。

最後は二つのバンドが合体して5ピースで「シティ・ハンター」から「Still Love Her」。アンチテーゼの弦楽器担当・杉浦氏がセカンドキーボードとハーモニカを演奏して万能なところを見せて、和やかな雰囲気のうちにトータル1時間半のライブが終わりました。

ところで、ザ☆ケチャップスのライブが終了した後にアンチテーゼの二人が合流するためにキーボードをセッティングする必要があり、そのための長い間をつなぐためザ☆ケチャップスのギター氏がアドリブトークをさせられる羽目になったのですが、これがなかなか手慣れていて間の悪さを感じることがありませんでした。そしてそのネタの一つとして「今年はいい年でしたか?」という問い掛けと共に、いい年ではなかった人のためには運勢が好転する特製シールセットがありますよとアヤシイ商売トークがあったので、このところ肩痛に悩まされたり人との思わぬ別れがあったりして運気を変えたいと思っていた私は、帰りがけにザ☆ケチャップスのステッカー3枚セットを買い求めました。どうか御利益がありますように🙏……というのは、ロックバンドに期待する事柄ではないような気もしますけど。