昇天

2014/05/11

ゴールデンウィークの雪稜2本の身体的ダメージを解消すべく完全レストの週末、土曜日はなぜか出社して仕事で半日を過ごしましたが、日曜日はお台場へ出向きました。

この日はとてもいい天気。実物大(「実物」って何だ?)のガンダムも初めて見ました。今年はガンダム放映から35周年になるのだそうです。もっとも、世代的にガンダムにはまったく思い入れがないのですが。

本当の目的はこちら、シルク・ドゥ・ソレイユの「OVO」です。あまり知られていないと思いますが、実は私はサーカスやら雑技やらがわりと好き。シルク・ドゥ・ソレイユもこれが3度目で、これまでに『ZED』『Corteo』を観ています。そして今回の「OVO」とはポルトガル語で「卵」という意味で、その文字の並びが昆虫の複眼と触覚を連想させるところもポイント。これは昆虫のコミュニティの一日のお話で、巨大な卵を背負ってやってきたハエのフォーリナーが並外れてふくよかなてんとう虫のレディーバグに一目惚れするところから物語が始まります。

出会ったとたんにラブラブの2人(2匹)、フォーリナーが「カワイイ」と喜べば、レディーバグは「おっぱいぷるん」と魅力を誇示。そこにコミュニティの長老であるマスター・フリッポが観客も巻き込んでのドタバタを絡ませながら、さまざまなパフォーマンスが展開します。

螺旋状のポールの上で柔軟性とバランスを見せる「オーバロ」、天井から吊り下げられたロープに身体を巻き付けて空中を優雅に飛び回る「バタフライ」、天井高くまでコマを投げ上げキャッチする「ディアボロ」、ブランコで反動をつけて空中を跳躍する「フライング・アクト」等々。そして最後は高さのあるボルダリング壁と床のトランポリンを組み合わせたダイナミックな「ウォール」。どれも見応えがありましたが、一番可愛くて楽しかったのは、6匹のアリが寝転がって上げた足の上にキウイ、トウモロコシ、さらには仲間のアリを乗せてジャグリングする「アンツ」でした。その息の合った妙技は、いつまで見ても見飽きることがありません。

観劇の帰路、渋谷の美々卯で凍結酒なんぞいただいていい気分で帰宅したら、自宅のiMacのHDDが哀れにも昇天していました。おかしいな、『Corteo』なら天に召される話だから納得できるのですが……。