献歌

2021/01/31

4年前の今日亡くなったJohn Wetton(1949年6月12日-2017年1月31日)のために。

彼が作曲した「Starless」はアルバム『Red』のラストを飾る曲で、AsiaでもU.K.でもなくKing Crimson時代の彼のファンである自分としてはこの曲を献じるのがしっくりきます。もっとも、さすがに歌うことははばかられるのでフィナーレのインストパートだけ。この曲はかつてDJイベントで取り上げた際に後半のベースを演奏したことがありますが、強いタッチで弾き続けたたために終盤のD音連打の場面で指力がなくなって往生しかけたことを思い出します。

せっかく弾くならベースは白いPrecisionを使いたいところですがあいにく持っておらず、黒のJazzBassという対極の起用。おまけにズボラして長らく張りっぱなしの弦では、レスポンスも悪いような気がする……。

かたやキーボードもメロトロンでなければ気分が出ませんが、こちらはメロトロンの音を再現してくれるiPad用のアプリが安く手に入ったので、KorgのシンセサイザーをUSB接続してそれらしい音を出すことができました。メロトロンと言うとThe Beatlesの「Strawberry Fields Forever」のイントロのフルート音が有名ですが、1970年代に多感な青春時代(笑)を送った我々の世代(のごく一部)にとってはKing Crimsonの「The Court of the Crimson King」でのストリングス音が究極。Yes(ex.「The Revealing Science of God」)やGenesis(ex.「Watcher of the Skies」)も印象的に活用していたように、シンフォニック系プログレの代名詞的な楽器でした。

The Court of the Crimson King
The Revealing Science of God
Watcher of the Skies

そのメロトロン、本物はもちろん手に入らない(というか家の中に置けない)し、デジタルメロトロンでもウン十万円するのに、こうして1,000円もかけずにメロトロンサウンドが手に入るとは、良い時代になったものです。

本家の「Starless」はこちら。『Red』制作前らしくまだ荒削りな演奏ですが、この曲の原型がわかる点で貴重な映像です。このうちリーダーでギタリストのRobert Frippは1946年生まれ、残る3人は1949年生まれですが、4人の中で鬼籍に入っているのはJohn Wettonだけです。合掌。